新型コロナウイルスのPCR検査、ネット上の意見をAI解析しました

　現在、新型コロナウイルスに感染しているのかどうかを調べる手段として使われている「PCR検査」ですが、他の国と比べて日本の検査数が少なすぎるという声が多く見られます。

新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）PCR検査法の開発と支援の状況について

本所での活動内容に関する情報発信が不足しており、そのために市民の皆様に誤解を招いてしまった部分があることへの反省を踏まえ、本感染症のPCR検査法に関するこれまでの本所の取り組みについて整理し、紹介します。

www.niid.go.jp

　新型コロナウイルス感染症（COVID-19、以下、本感染症）は1月28日に指定感染症として定められ、患者については、感染を疑われる要件を満たした者に、分離・同定やPCR検査が実施されています。

国立感染症研究所

　一方で、むやみに多くの人にPCR検査を実施することで、人が多く殺到し重篤患者を検査できなくなったり、医療現場で感染が拡大してしまう「医療崩壊」を巻き起こしたりしてしまう、という声も。

　ネット上での論調をAI解析しました。

ネット上にはどんな意見がある？

　「PCR検査」に関する関連頻出語（ワードクラウド）を見てみると、「孫正義」「医療崩壊」「イタリア」「韓国」などが見られます。

　3月11日、ソフトバンクグループ取締役会長の孫正義さんは、『新型コロナウイルスに不安のある方々に、簡易PCR検査の機会を無償で提供したい。まずは100万人分』とツイート。その後『本日厚労省を訪問しました。医療崩壊を起こさないよう連携しながらやっていきたい』とツイートしましたが、実施されるかどうかは不明です。しかし、介護施設と開業医へマスク100万枚を寄付する意向を表明しました。

　動詞で使用されている関連頻出語を見ると、「受ける」「招く」「言う」「増やす」が多く、「受ける」が使われている文章には、

• #pcr 検査受けられない
• 受ける必要性ばかり主張し、政府対応のまずさばかり報道するメディアの罪大きいな。

　などがあり、「招く」が使われている文章には、

• 希望者全員の検査は医療崩壊を招き絶対ダメというのは確か
• 医療崩壊を招いてはならない。

　などが見られ、医療崩壊やPCR検査の正確さを疑う声が多く見られました。

　一方で、「増やす」が使われている文章には、

• そのまま感染させて罹患者を増やすので、医療崩壊させない別の手段を講じた上でpcr 検査の数は増やすべきなんだと俺は思う
• pcr 検査の数を増やせ！
• 感染者を増やすでしょう

　などがあり、「PCR検査の数を増やすべき」という声も見られました。

調査概要